1から作るのは手間がかかるので、既存のものをコピーして変更した方が早いです。
既存のタイルセットをそのまま上書きすると、元に戻せなくなる恐れがあるので、コピーを作成します。
ここではバージョン2のデフォルトのタイルセットである、amplioをコピーして変更します。(amplioはGNU GPLの下でリリースされていますので、GNU GPLに従って改変、再配布が可能です。)
amplio.tilespecファイルを見ます。このファイルによると、amplioフォルダとmiscフォルダのデータを使用しています(「file=」以下を参照)。なので、amplio.tilespecとamplioフォルダ、miscフォルダの中身を変えれば、自分のタイルセットが出来上がります。
amplio.tilespecとamplioフォルダをコピーします(個人設定フォルダか全体設定フォルダ)。miscはとりあえず置いておきましょう。
amplioのままではタイルセット名が重複してしまいますので別の名前にします。ここでは、「mytile」に変更しました(amplio.tilespec → mytile.tilespec、amplio/ → mytile/)。
mytile.tilespecはファイル名を変更しただけなので、中身はまだamplio.tilespecのままです。このままですと、全体設定のamplioフォルダの中を参照するので、意味がありません。amplio.tilespecを開いて、amplioをmytileに一括置換します。nameとfilesのamplioがmytileに置き換わるはずです。
これで、mytileフォルダ内のデータを参照するようになりました。
mytileフォルダの中に入って、今度は.specファイルを編集します。
これも.tilespecファイル同様、amplioのままになっています。gfxの項目を変更し、mytileフォルダ内のファイルを見るようにします。例えば、「ancientcities.spec」内で、
gfx = "amplio/ancientcities"
となっているところを、
gfx = "mytile/ancientcities"
にします。
それが終わったら、ancientcities.pngを編集します。
試しにancientcities.pngを脱色したものと置き換えてプレイしてみると、
グレースケールで渋くなっているのが分かります。まわりがカラーなのでちょっと違和感がありますが。なお「ヨーロッパ調」の色がグレースケールでないのは、ファイルが違うからです(ヨーロッパ調はmedievalcitiesにあります)。
この様にして、「.spec」と「.png」ファイルを編集すれば、タイルセットの完成です。
同じようにmiscをコピーして編集すればfreecivのロゴなども変更できます。
ゲーム中に変更するか、
$ civclient -t mytile
のように、コマンドから「-t」オプションをつけてタイルセット名を指定して起動します。